アナログとデジタルの行き来はリバースエンジニアリングに似ている

篆刻には程遠いけど雅印を彫ってみました。手描きで起こしてイラレで引き算と微調整。

意匠に合った寸法を探るのにデジタルは便利ですね。出力紙とアセトンを使って石に転写したら篆刻刀で小気味よく彫る。撃辺というエイジングの技があるらしいけど後から出来るし素人がやるのはあざといと判断して保留にしました。

補足
撃辺(げきへん)は文字通り「辺を撃つ」技で印面を微細に欠けさせ古びた感じを出すのに有効なダメージ加工です。実際はエッジだけでなく適宜面にも施すようです。 

解説!リバースエンジニアリングとは?

3Dデータから作ったプレスの金型があったとします。(凸と凹で金属の板をガッチャンコ挟んで給食で使うお皿を作るとかそんなイメージで大丈夫です)試しにプレスしたら形がイマイチだったので熟練の職人が感覚で金型を削りました。

打っては直しを繰り返した結果、望ましい製品を作れる金型に変わりました。しかし「CADデータと実際の形が異なる」という大きな問題があります。金型も半永久的に使うのは不可能なので再現性が必要です。しかし、毎回試行錯誤しながら職人の経験に頼って金型を直すのは非現実的です。

そこでリバースエンジニアリングの登場です。CADとは異なる現物の形を三次元で測定しCADに返します。XYZ3軸で計測したりSTLと呼ばれる点の集合で計測したり様々ですが、形状をデータ化するという意味では同じです。

計測データを正にしてCADデータを修正し、新たに作った金型で職人が直したそれと同じ結果が得られれば成功です。均一で均質な製品を量産する段取りが出来ました。

今回の記事はリバースエンジニアリングとはまた少し違いますが、アナログとデジタルの橋渡しをするという点で似た活用法です。ひとつを極めることと同じくらい、組み合わせて補完する工夫もアリだというエントリーでした。

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